卒業論文
ゼオライトの一種であるナトリウムモルデナイトに対するオルト水素とパラ水素の収着現象を解析し、水素の収着熱と、オルト/パラ水素の収着性の違いについて、実験と理論の両面から検討。水素分子はモルデナイト細孔内で壁面のナトリウムイオンに対して水平に配向していること、分子の回転を束縛して配向を決めている主要因は四重極子と静電場の勾配との相互作用であることを実証。
修士論文
シランのグロー放電分解によって作製したアモルファスシリコンを、種々の酸化還元電位を持つ水溶液に浸し、暗時、および光照射時の電気化学的挙動を解析。アモルファスシリコンはn−型半導体の挙動を示し、適当な電気化学系において光起電力を示す。アモルファスシリコン表面は水溶液中で酸化され、それに伴って生じた表面準位によってFermi Level Pinningの現象を示すが、この過程は光電流によって加速される。また、液のpHと電極の電位に応じて、表面の可逆的な酸化・還元も起こるが、この変化は表面準位の生成を伴わない。
別編として、シランのマイクロ波放電分解によるシリコン膜の作製についても記載。
博士論文
ハードディスク等に用いられる有機溶媒系の磁性塗料に関し、磁性粒子表面へのエポキシ樹脂分散剤の吸着に着目して磁性粒子の分散性を検討。エポキシ樹脂は、磁性粒子との混練工程で、粒子表面の水酸基に化学吸着する。その吸着層の状態を、吸着層に含まれる溶媒の量も含めて解析し、液中での吸着層の膜厚などを種々の条件下で決定。得られた実測データを基に、吸着層による立体反発力を理論的に計算し、磁気的相互作用、van der Waals相互作用と合わせて、磁性粒子間の相互作用エネルギーを算出して分散性との関係を検証。
投稿論文・学会発表・特許
投稿論文、学会発表のダイジェストと出願特許の一覧。
H.INOUE
山口県出身
岡山大学大学院理学研究科 修士課程 修了
東京理科大学 博士(工学)
職歴:
日立製作所中央研究所
関西新技術研究所(現 KRI)
高温高圧流体技術研究所
など
現在、滋賀県東近江市在住
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