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結 論
a-Siは、表面が酸化される過程で+0.1V vs. SCE附近に表面準位を生じ、Fermi Level Pinningの現象を示すようになる。この変化は、空気中に長時間放置しておいても起こるが、水中では非常に速く進む。また液中で対極と短絡して光照射を行なうと、光生成した正孔によって、表面準位の増加を伴う電極表面の酸化が進行する。
水溶液中に浸漬したa-Si電極は、液のpHと電極電位とを変えると、異なる酸化電位をとる。この傾向は一般の金属とよく似ている。表面の酸化状態が変化する際に、還元される電位と酸化される電位とが異なるために、I-U曲線にヒステリシスを生じる。ここで現れる酸化状態は電位とpHとを戻せば元に戻るという事実から、その酸化状態の変化は光照射によって起こるような酸化とは異なると言える。即ち、光照射の場合は表面準位を新たに生成するが、電位やpH変化による表面の酸化状態の変化の場合は、表面準位を生成しない。
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